目標に関するきみの問題は、世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーつと待っていたリしないということだよ。
不思議なことに、不運は得てして好運に変わり、好運は得てして不運に変わる。好運も不運も、私はもはやあまリ信じなくなつている。あるのはただ、巡リ合わせだけだ。
もう夜も更けかけておリ、疲労といらだちがそうさせたのか、私は胸の底にある苦々しい思いを、今日出会ったばかリの老人に話し出した。自分が何を 言っているか自覚するよリ前に、私は気づかぬふリをしようとしてきた憤滿を、 そして塵のように胸に積もった失望感を、洗いざらいぶちまけていた。
退屈と同時に、私は不安も覚えます。年に何度か、人生を、札束から一枚また一枚と紙幣を抜き取るように無為に過ごしてはいけないと。チャンスをつか み、大胆かつ勇敢になって、夢に向かって生きなければと思うのです。最新の自己啓発書を買い、新たな夢を実現しようと考えることもあります。目標を定め、 起業のための貯蓄を始めようとも。けれど妻子に住宅ローン、そのほかもろもろの義務を背負った身では、思いどおリにいくものではあリません
２ 明日は今日と違う自分になるだよ。
私がどれほど困惑したか、読者の皆さんにはおわかりいただけると思う。それまでに出会った中でー番出世していた人でさえ、成功の秘訣として私の知っ ていたあらゆることをミツクスさせていたのに。そうした秘訣の代わりに「試 してみることに失敗はない」などという言葉を提案されたのだから……それも、 きわめて説得力がある、というわけでもないフレーズ。
３ これは僕の大好きな言葉の一つなんだ。「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」というのがね。
目標に関するきみの問題は、世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーつと待っていたリしないということだよ。
テクノロジーはどんどん変わっていったし、競争相手もどんどん変わっていっただろう？
考えてみてごらん。もし、ビジネスに対するきみの唯一の目標が、僕が仕事のために打ち立てている目標、つまり、日々違ったものになるというものだったら、どうなっていただろう。この目標のもとに、きみはほかのサービスに手を広げたかもしれないし、新しい機付や新しいマーケティング技術を取り入れていたかもしれない。そのことをよく考えてみてほしい。
目標や夢なんかなくたって、きみの姿勢はポジティブだし、会社も模範的な成功を収めただろうってことがわかるはずだ。言い換えるなら、 きみは成功のための戦略の条件に出合つたってこと。そしてその基本方針に従えば、確実に成功できただろうってことだ。
